【サッカー】「デルピエーロの加入は最高であり最悪」豪州代表ケーヒル、ビジョンのないＡリーグを批判

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現地時間19日、オーストラリア代表FWティム・ケーヒル（36）が母国Ａリーグに対し、辛辣な批判を口にした。
ビジョンのなさや、元イタリア代表FWアレッサンドロ・デルピエーロらスター選手の扱いなどについて、苦言を呈している。
地元『ザ・デイリー・テレグラフ』『ザ・シドニー・モーニング・ヘラルド』各紙（電子版）が伝えた。

　今週に上海申花（中国）との契約を解除し、フリーになったケーヒル。
報道によると、同選手はＡリーグに戻ることを考えたものの、将来に向けて明確な展望を持たないＡリーグに戻っても、
マイナスにしかならないと考えたという。

　2005年に開始したＡリーグでは、デルピエーロのほか元トリニダード・トバゴ代表FWドワイト・ヨーク、
元日本代表MF小野伸二などの国際的スターがプレーしてきた。
しかしケーヒルは、有名選手を“ゲスト”に呼んでも、リーグの強化や信頼に繋がっておらず、結局サッカー振興に活用できていないことを挙げている。

　「デルピエーロ（の加入）は最高であると同時に、最悪でもあった。
Ａリーグは彼を十分に活かすことができなかったからだ」と語ったケーヒル。
「その後、アンドレア・ピルロ、フランク・ランパードが来るという噂も立ったけど、交渉にすら辿り着けないだろうと思った。
Ａリーグにはビジョンがないからね」と話す。

　ケーヒルは「Ａリーグは何を目指しているのか？」「今、オーストラリアのサッカーはマンネリ化し、岐路に立たされている。
僕らは何をしたいのだろう？　オーストラリアをサッカーで有名にし、トッププレーヤーを惹き付けたいと思っているのか？」
と問い掛け、「問題は、クラブチームのオーナーとFFA（オーストラリアサッカー連盟）がどこを目指しているかだ」とコメント。
FFAらがさらに大きな構想を抱き、それを実現したいと思っているかどうかが重要だとした。

　なお、『AP通信』が『News Corp Australia』紙からの引用で伝えたところによると、ケーヒルはＷ杯に
３度出場しているにもかかわらず、代表チームに３年も大手スポンサーがついていない現状などについて、
FFAの消極的な姿勢を一因に挙げている。

　同選手は、ジュニア世代の育成に力を入れていないことが、結果としてサッカー人気を低迷させていると語り、
「僕らには優れた教育機関、素晴らしい街、多文化主義があり、ライフスタイルも整っている。
唯一欠けているものが、サッカーへの投資だ」と話している。（STATS-AP）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160219-00000014-ism-socc