【サッカー】サウジアラビア、快進撃の秘密は２５人全員が“高給国内組”平均年俸５０００万円／Ｗ杯アジア最終予選

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　ロシアＷ杯アジア最終予選（１５日・埼玉）で、ハリル・ジャパンと対戦するサウジアラビア代表が８日、来日した。下馬評は高くなかった同国だが、４試合を終えてＢ組首位に立ち、日本に勝ち点３差をつけている。Ｂ組最多８得点、最少タイ３失点の実力は侮れず、試合１週間前という異例の早期来日で準備も万全だ。チームの得点源、ＦＷサフラウィ（２９）＝アルナスル＝とＭＦナワフ（２６）＝アルヒラル＝は要注意。潤沢なオイルマネーも脅威となる古豪は、不気味な存在だ。

　古豪サウジアラビアが、意外な快進撃を続けている。日本のハリルホジッチ監督（６４）も「フィジカル、戦術も伸びている」と評する難敵。率いるのは１０年南アＷ杯で母国オランダを準Ｖに導いた名将ファンマルバイク監督（６４）＝写真＝で、１５年８月の就任時９３位だったＦＩＦＡランクを５４位まで引き上げた。

　６月にＪ２金沢に加入する前、サウジアラビアリーグのアルオロバに所属したブラジル人ＦＷダビ（２６）が、強力攻撃陣の柱となるサフラウィとナワフに警戒信号を発する。

　「とにかくシュートがうまい。それだけではなくパスも出せる」と絶賛したサフラウィは、Ｗ杯アジア２次予選得点ランク１位の１４点を挙げた。負傷で最終予選に出場していなかったが、最近は練習に復帰し、日本戦出場の可能性は高い。ナワフは最終予選４戦４得点。「足が速く、裏へ抜け出せる。判断力もある。シュート力があり遠めからも打ってくる」（ダビ）。ドリブルが得意なアタッカーだ。

　来日した２５人は全員が国内組。国外で挑戦できる選手もいるが、オイルマネーが国内にとどまらせる要因だ。同国サッカー連盟関係者によればトップ選手の年俸は２～３億円で、平均で約５０００万円。Ｊ１の平均が約２０００万円といわれる日本に比べると、圧倒的な差がある。選手は海外行きよりも高給がもらえる国内を選択し、これにより合宿に招集することが容易で強化しやすい環境にある。

　かつては「アジアの盟主」と呼ばれ０４年にＦＩＦＡランク２０位台を記録。その後１２年に１２０位台まで低迷したが再び上昇ムードに入った。「一時は国内クラブが代表に非協力的だったが、今は協力するようになった」と日本協会幹部。１５年には６万人収容の豪華スタジアムが完成するなど、国も復権に向け本腰を入れ始めた。日本戦は通算３勝１分け７敗で苦手とするが、３大会ぶりのＷ杯へ早期来日するなど準備万端。「グリーンファルコンズ」（緑のハヤブサ）が、サムライブルーの前に立ちはだかる。

スポーツ報知 11/9(水) 6:05配信
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