【サッカー】＜Jリーグ＞ドリブルだけではないドリブラー。ブレない姿勢で上を目指す：泉澤仁（大宮→G大阪）

YG防衛軍 ★＠＼(^o^)／

「泉澤仁」の名前を聞いて多くのJリーグウォッチャーが思い浮かべるのは、強烈な緩急によって対峙するDFを置き去りにするドリブルだろう。一般的な見方としては、“ドリブラー”という評価になるはずだ。大宮でもそのドリブルが何度もチームを救ってきた。

ただ、泉澤は単なるドリブラーに留まるつもりはなく、よりオールマイティーに攻撃を牽引する選手としての進化を常に追い求めている。一つのモデルケースは昨季までチームメートだった家長昭博（川崎Ｆ）。つまりはピッチの至るところに顔を出し、組み立ての中心にいながらフィニッシュにも有機的に関わる万能アタッカーだ。

家長と泉澤はピッチ上で抜群のコンビネーションを見せていた。互いに求めるプレーが合致し、同じ“絵”を共有してボールを運ぶ姿は、NACK5スタジアム大宮の名物でもあった。言い換えれば、泉澤は家長と似た感覚は持っているということ。

大宮では「中に入ってプレーしたいという気持ちもあるけど、自分が幅を取ることでアキさん（家長）とか（ドラガン）ムルジャが空いてくるというのもある」と話していたように、その突破力を戦術的に生かすためにワイドでのプレーに専念することが多かったが、チーム内での役割次第では攻撃の中心を担うだけのポテンシャルはある。

ただ、そこには難しさも同居する。大宮でもワイドの役割を果たしつつ、タイミングを見て中央に侵入するプレーは認められていたが、中央を意識するあまりドリブル突破の迫力が薄れてしまうこともあった。どの位置でプレーするにしても、最大の武器がドリブルであることは変わりない。昨季後半戦では最適なバランスを見いだしつつあったが、G大阪でどうなるのかは未知数。スムーズなフィットという形で成長を見せてほしい。

一方で一人の人間として見ると、泉澤は実に不思議な男だ。つかみどころがなく、どこかふわふわした印象を与えるが、その実、芯の部分はしっかりしていてブレがない。上記のようにサッカー面でも現状に満足せずに新境地の開拓に余念がなく、常に上を目指す姿勢はプロ生活を重ねるうちに頼もしさを増している。G大阪でも順調な成長曲線を描くことを願ってやまない。

以上

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