【サッカー】＜Jリーグ＞情熱を失わない“ベッケンバウアー”　新天地でも最後列から存在感を：永田充（浦和→東京Ｖ）

YG防衛軍 ★＠＼(^o^)／

2011年、永田充は新潟から浦和に完全移籍で加入した。この年、浦和はクラブOBのゼリコペトロヴィッチ氏が新監督に就任したが、指導経験の乏しさもあってチームは降格の危機に瀕するほど低迷。新天地でのさらなる飛躍を誓った永田にとっては苦しい加入1年目となったが、それでもJ1に踏みとどまるべくセンターバックとして奮闘し、リーグ戦全34試合にフル出場した。

翌年、クラブは再建を図るため、広島で確固たる実績を残した“ミシャ”ことミハイロペトロヴィッチ監督を招聘。それは永田にとっては歓迎すべき人事だった。

前任のゼリコは自陣ではセーフティーにプレーすることを選手に強く求めたため、DFのやることと言えば相手の攻撃を跳ね返すことで、ボールを持ってもすぐに前に蹴り飛ばすよう指示されていた。

ミシャはそれとは真逆だった。丁寧なビルドアップからの攻撃を志向するため、DFにもパス回しの技量を求める。永田はキックの技術が非常に高く、とりわけ右足から繰り出すロングフィードは正確無比、ゲームメイクの才も備えていた。だから、ミシャが永田を3バックのリベロに抜擢したのは当然の成り行きでもあった。

「フランツ！ブラボー！」

普段の練習中、ミシャから幾度となく聞こえてきた掛け声である。「フランツ」とは旧西ドイツ代表の英雄であるフランツベッケンバウアー氏のファーストネーム。ベッケンバウアー氏は西ドイツ代表やバイエルン・ミュンヘンで、3バックの中央で攻撃を組み立てる“リベロシステム”を確立させ、世界的名声を得た名選手だ。ミシャは永田のストロングポイントを見抜き、レジェンドの名を彼の愛称として好んで使った。

永田本人はその呼び名にプレッシャーも感じていたようだが、指揮官に評価されたその才は新体制1年目のチームの大きな力となった。前年15位から3位へと急上昇した浦和の攻撃的なスタイルを最後列から支えた。

しかし、翌年序盤にケガでチームを離れると立場は一変し、その間に那須大亮にスタメンの座を奪われた。昨年は遠藤航の加入もあって、さらに立場は苦しいものになり、2016年を最後に6シーズン在籍した浦和は離れることになった。

度重なるケガに苦しみ、一時は一線から退くことも頭をよぎったと聞く。だが、サッカーへの情熱が消えることはなく、新天地を求めた。その類まれな攻撃性能は選手層の厚い浦和でも光っていた。その特徴を存分に発揮できるチームであれば、抜群の存在感を示してくれるはずだ。

以上

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http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/n-00026565/

【サッカー】＜Jリーグ＞情熱を失わない“ベッケンバウアー” 新天地でも最後列から存在感を：永田充（浦和→東京Ｖ）

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