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【サッカー】 Jリーグの「群雄割拠」は本当に喜ぶべきことなのか
- 2 :shake it off ★:2018/12/09(日) 22:57:43.11 ID:CAP_USER9.net
- 同じように、ヴィッセル神戸はファンマ・リージョが監督就任以来、見違えるプレーを見せている。それはトレーニングの賜だろう。プレーのクオリティも強度も確実に高くなった。
リージョ監督は、選手の顔つきを変えた。どうしてポジションを取るのが大事なのか伝える一方、エリア内での心得を叩き込みつつ、「ボールがこう流れたら相手の裏を取れる」といった細部を修正、改善。選手たちは納得し、プレーに取り組むようになって、ロジックを身につけている。
「リージョのチームでプレーしたい」
Jリーグの多くの有力選手が洩らしているのが、変革の証左だろう。来季は、スペイン代表歴代最多得点のFWダビド・ビジャの加入も決定。大いに躍進が期待できるのではないか。
また、完全に失速していたサガン鳥栖も、マッシモ・フィッカデンティの後を受けた金明輝監督によって、基本に立ち帰った。止めて蹴る、相手を追い越して走る、というベーシックなプレーをたたき直し、チームは好転。金監督就任後は、3勝2分という神懸かった追い込みで残留をつかみ取った。
ブラジル人クルピ監督の自由放任主義が凶と出て、降格圏にあったガンバ大阪を9月から率いる宮本恒靖監督も、まずは守備をてこ入れした。現役時代にクレバーなディフェンダーだったその知性を生かし、ディフェンスを充実。今野泰幸がケガから復帰したことも大きかったが、クラブタイ記録の9連勝で残留を成し遂げた。
その一方、柏レイソルは監督交代が遅かった。残り2試合で就任した岩瀬健監督は、チームの覇気を取り戻し、現場の評判は良い。2連勝でリーグ戦を締め括った。しかし就任した時点で、自力ではどうしようもない状況だった。残念ながら自動降格が決まっている。
監督は勝負を左右する。
同時に、その監督を選ぶスカウティングや交渉力や決断も重要になるだろう。そこのプロセスが欧州や南米と比べると、Jリーグはやや遅れている点が否めない。
◆ 「監督の首を切る」のも重要な仕事
日本サッカー全体の傾向として、例えば日本代表の技術委員長に監督オンリーだった西野朗氏が就任するなど、その専門性が軽視されている。Jリーグで鹿島が常勝と言われるのは、強化の分厚さにも要因があるだろう。
日本サッカーが一番に見直し、補強すべきは、強化部なのかもしれない。
例えば、セビージャを最強クラブの一つに導いたモンチはGMとして辣腕を振るった。その能力が評価され、現在はASローマの強化に当たっている。モンチは強化一筋のスペシャリストで、監督への色気はない。
また、マンチェスター・シティの強化を担うチキ・ベギリスタインも、バルサ時代から強化スタッフとして専門的な仕事を重ねている。その交渉力は高く、俯瞰的な視点を持つ。その仕事は映画に喩えるなら、現場の監督を補佐するプロデューサー的な立場に近いだろうか。
強化から監督に転身するケースもないことではないが、強化の人間は強化一筋のケースが多い。
専門性を深めることのアドバンテージは必然的に出てくる。強化部はチームに白黒をつけ、チーム全体の力を高めるのが仕事である。つまり、非情さも問われる。
例えば、解任した監督をチームに残す、という曖昧な人事をしているようでは、クビを懸けて戦っている選手に示しをつけられない。監督のクビを切る、というのも重要な仕事になる。そこを割り切れるようにならない限り、チームは甘さを抱えてしまい、どこかで不安定さが顔を出すのだ。
腹を括った監督が、質の高いトレーニングをする。それによって、戦術的なカラーを打ち出したチーム同士が、拮抗した戦いをする。結果として、リーグの競争力は上がる――。
単なる下克上の横行もスリリングだし、場当たり的な展開も面白いことは面白い。ただし、Jリーグが現状を打ち破って、さらに発展していくには、監督の質が問われる。スカウティングや選定の変革が急務となるはずだ。
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