【野球】巨人入りの丸、物議醸した「もっと上のレベルへ行きたい」の真意は？夕刊フジ記者の質問に過敏反応

ひかり ★

　広島からＦＡ権を行使して巨人に移籍した丸佳浩外野手（２９）が、１１日に都内で入団会見。ＦＡ宣言時の「もっと上のレベルへ行きたい」との言葉が
一部で物議を醸していたが、真意をただした本紙に、過敏ともいえる反応を示した。

　「なかなか派手なプレー、華麗なプレーはできないが、闘志を前面に出して泥臭くやっていければと思う」

　巨人ファンに自己紹介したプレースタイルと同様、華々しい晴れの席でも丸の言動からは実直さ、そして不器用さがにじんでいた。

　来季開幕戦はいきなり古巣広島と敵地で激突。心情を問われると、「正直、複雑な思いもあるが、そこはしっかりと前向きに考えていく。カープファンの前で
いいプレーができたらと思う」と慎重に言葉を紡いだ。

　入団から１１年間声援を送ってくれた古巣ファンへの深い配慮。その背景には今オフ、自身の一挙手一投足が注目を集め、受け手の誤解から一人歩きしたことの
心痛もあるようだ。

　たとえば、在広島メディア関係者によると、丸はＦＡ宣言の理由を「僕自身も、もっと上のレベルへ行きたいという思いはある」と説明していた。そのため、
一部ではリーグ３連覇中の広島よりも弱い巨人に移籍したのは「嘘つき」で、「結局は金目当て」との反発もあるという。

　だが「僕自身」という言い回しからして、より高いレベルの球団やリーグへの志向でなく、野球人としての成長への意欲とも解釈できる。そこで会見中に本紙が
真意をただすと、質問が終わらないうちに丸が答え始めるという、他の質疑応答にない緊張感を帯びたやりとりに発展した。

　「ちょっと僕の言い方が悪かったかなと思うが、自分自身が上のレベルに上がりたい、そのための選択をしていきたいというニュアンス。ちょっと説明不足の部分があった」

　早口の弁明口調だったが、本紙がそうした解釈の上での質問だと応じると、より丁寧にレベルアップのため巨人を選んだ意図を説明した。

　「慣れ親しんだカープで野球を続ける選択肢も当然あったし、一から環境を変えることで今までカープでできていた以外に気づくこと、教わることが絶対あると思う」

　移籍ならロッテとの２択だったが、「子供のころからプロ野球を見にいくといえば東京ドーム。小さいころからのあこがれ、夢が決め手になった」。
千葉・勝浦出身だが、地元球団以上に巨人のファンだったと告白した。新しい背番号は、会見に同席した原監督がかつて背負った「８」だ。「原監督が現役時代、
闘志あふれるプレーで元気づけたように、自分もガッツあふれるプレーを見ていただければ」

　決してスマートではないが、２年連続リーグＭＶＰ受賞の礎になった人柄が伝わる移籍劇となった。（笹森倫）

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181212-00000010-ykf-spo
あくまで実直に、ＦＡ宣言時の発言について説明した
https://amd.c.yimg.jp/amd/20181212-00000010-ykf-000-3-view.jpg