関西電力が石油元売り大手の東燃ゼネラル石油と共同で、千葉県に出力１００万キロワットの大型石炭火力発電所を新設する方針を固めたことが分かった。関電の首都圏での発電所建設は初めて。
２０１６年の電力小売りの全面自由化を見据え、電力消費量の多い首都圏で顧客を獲得するには自前で首都圏に電源を持つ必要があると判断した。今年度中にも環境影響評価（アセスメント）を開始し、
２０年代半ばの運転開始を目指す。
千葉県市原市にある東燃ゼネラルのグループ会社の製油所敷地内に建設。運営主体は関電子会社の「関電エネルギーソリューション」と東燃ゼネラルが共同出資で設立する特別目的会社。総事業費は数千億円の見込み。
発電した電力は、出資比率に応じて両社に分配。関電は一部を東京電力に売るが、半分程度は東電より安い価格で首都圏の一般家庭などに販売する方針。既に関電は、東北電力管内の仙台市と
秋田市で石炭火力発電所の建設計画を進めている。ただ、電気は送電の過程で徐々に量が減っていくため、発電所は消費地に近いほど無駄が少なく、国内最大消費地の首都圏に建設すれば効果が大きいと判断した。【浜中慎哉】
http://mainichi.jp/select/news/20150414k0000m020105000c.html