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【心霊】夏の恒例 怖い話スレ【ミステリー】

298 : TEKKAMAKI(兵庫県)@\(^o^)/:2015/07/29(水) 14:09:08.82 ID:upFgvOX40.net
お盆は毎年田舎のじいちゃん家に帰省していた。
じいちゃん家は本当に田舎にあって近所にコンビニはおろか自販機すら無かった。
庭に古びた蔵があって、暇な俺はいつもその蔵の中を懐中電灯を持って探検していた。
蔵の中には色んなものがあり、錆びついた日本刀やボロボロの写本、三面鏡なんかがあった。長年仕舞い込まれていたのかどれも埃を被っていた。
中でも一際目立っていたのが甲冑だった。よく見るとその甲冑には肩から胸にかけて大きく切られた痕のようなものがあり、
子供ながらに不気味だと思っていた。いや、実際には妖気?のようなものがその甲冑の周りに漂っていたように思える。
ある日、蔵の中を探検し、一通り見て回った俺が外に出ようと思いその甲冑の隣を通った時だった。
俺の体が当たったかどうかは分からないが、甲冑の左袖が落ちた。怒られると思った俺は気味が悪いと思いながらも袖を拾い上げ元に戻した。
その日の夜はいつになく暑い夜で、なかなか寝付けずにいた俺はようやくウトウトし始めていた。
磨りガラス越しに見る外はうっすら明るくなってきていた。
その時、縁側でズルズルと何かを引き摺るような音と隣の仏間の襖が開く音が聞こえた。お香の匂いが漂い、俺はお盆だしばあちゃんが仏壇を拝んでいるんだろうと思ってそのまま寝てしまった。
次の日の朝、ばあちゃんにそのこと聞いたらばあちゃんはその時朝の時代劇体操を見ていて仏間には入っていないということだった。
すると隣にいたじいちゃの様子が見る見るうちに変わっていき、俺の前に来て両肩をがしっとつかみ
「お前、蔵の中でアレに触ったのか!」
と普段の穏やかな表情からは想像も出来ない必死の形相で問い詰めてきた。俺は例の甲冑のことだと思い、そのことを正直に話した。
「いや、それじゃない。箪笥の中のあの箱触ったのか!」
そう、蔵の中で俺は古びた水屋箪笥の引き出しを開け、中にあった漆塗りの小箱を開けてしまっていたのだ。

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