マクドナルド「エッグは今後１０年かけて健康な放し飼い鶏卵に移行する。ただし値上げを覚悟しろ」

マクドナルド、放し飼いの鶏卵へ10年かけ移行
米消費者、健康へのイメージよく

2015/10/1 6:30

　ファストフード大手の米マクドナルドは、今後10年間をかけ、鳥かご（ケージ）に入れずに放し飼いにした、いわゆる「平飼い」の鶏に産ませた鶏卵を数十億個仕入れることにした。
この決定で落ち込んだ企業イメージの回復を狙ったものだが、同社は単なる保身目的で決めたわけではない。消費者調査の結果、消費者の大半が、平飼いで生産した鶏卵や肉のほうが体にいいと考えていることが分かったからだ。

　今回のマクドナルドの決定は、人工の抗生物質を混ぜた餌で育てた鶏を食材の仕入れチェーンから除外することが目的だが、養鶏農家に対するこのマクドナルドの新たな要求は平飼い鶏卵の短期的な供給不足も招く。
そのため消費者はメニューの表示価格に値上がり圧力がかかることを覚悟する必要がある。

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米マクドナルドは米国内で６日から朝食メニューを終日提供する。写真右はエッグマックマフィン＝ロイター

　マクドナルドが、今後10年間で使用する鶏卵をすべて平飼いの鶏のものに切り替えると９月２日に発表すると、米動物保護団体ヒューマン・ソサエティーのウェイン・パセリ最高経営責任者（ＣＥＯ）は、「歴史を画す決定だ」と評した。

　声明のなかでパセリ氏は、「マクドナルドの称賛に値する決定で、今後、鶏卵は平飼いで生産されることになった」と述べた。

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