「中国のGDPは公式発表より大きい」ブルームバーグが報じる

実際の中国ＧＤＰは公式発表より大きい可能性－モビアス氏ら指摘
2015/10/16 14:53 JST

　（ブルームバーグ）：中国は７－９月（第３四半期）国内総生産（ＧＤＰ）を週明け19日に発表するが、これを前に同国の経済指標への新たな懐疑的な見方が出てきている。
著名ファンドマネジャーのビル・グロース氏はかつて、中国を「新興市場国のミステリーミート（怪しげな肉）」と評した。
李克強首相も首相就任前に、自分は公式統計には頼らないと語っていた。同首相は経済活動の指標として、鉄道貨物や電力使用の方を重視した。
では中国は今回、実際よりも高めに発表するのだろうか。新興市場への投資で最も名高い１人であるマーク・モビアス氏はそれはないと主張する。
フランクリン・テンプルトン・インベストメンツの新興市場グループ会長を務めるモビアス氏は、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、
「数字が正しいかどうか、本当に７％成長なのかをめぐり多くの議論が行われていることは承知しているが、われわれのデータは少なくともそれ以上であることを示している」と発言。
「中国は現在、経済の軸足を製造業からサービス業へと移しつつあるため、経済の多くの部分がデータに含まれていないとわれわれはみている」と指摘した。
米経済調査会社ロジウム・グループのアナリストらがワシントンの戦略国際問題研究所（ＣＳＩＳ）からの委託でまとめた９月のリポートも、同様の見方を示している。
同リポートは中国のＧＤＰ算出方法が国際慣行にほぼ準拠しており、ＧＤＰが全くの捏造（ねつぞう）だという非難は誤解に基づいていると指摘した。
ただ中国の統計や透明性が「時に政治的利益の影響を受けることがある」ということは認めた。同リポートは、中国経済のサービス部門の推定が一番難しく、不動産セクターのＧＤＰへの寄与度は実際にはもっと高いと分析。ＧＤＰは公式データよりも小さいことはないと指摘した。

、http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWAPJU6JTSEB01.html

「中国のGDPは公式発表より大きい」 ブルームバーグが報じる

「中国のGDPは公式発表より大きい」ブルームバーグが報じる