屋根覆うブルーシート 熊本・益城町上空ルポ
瓦のはがれた屋根が、次々と青色に覆われていく。震度７の揺れに襲われた熊本県益城町。
十五日午後に上空からヘリで見ると、十六日の雨に備え、壊れた屋根にブルーシートを張る人たちの姿があった。
マスクをした高齢男性が一階部分の屋根の上で目いっぱい腕を伸ばす。
別の男性が二階の屋根でしゃがみ込み、同じシートを押さえる。
最初の激震から、まだ十七時間。青が増えていく町並みには、傾き、横倒しになった家々が残る。
崩れた家屋が車線をふさいだ道路の渋滞はこの日の朝と変わらない。
そろいの水色の制服に身を包んだ警察官が、助けを待つ人たちの元へと急ぐ。
公民館の前に広げられたシートに、毛布が積まれていた。その周りに人々が集まる。断水もそのままだ。
自衛隊の給水車の前に、女性が一人。左手は小さな女の子の、右手はもっと小さな男の子の手を握っていた。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016041602000069.html