「エニグマ」より複雑なナチス暗号機「ローレンツ」、英国の納屋で見つかる　研究者が1600円で落札

【ロンドン＝岡部伸】第２次大戦中、ナチスドイツのヒトラー総統が将官との通信に使用していた高度な暗号機「ローレンツ」が英東部の民家の物置から見つかり、
インターネット競売で売りに出されているのを英国立コンピューター博物館の関係者が１０ポンド（約１６００円）で買い取った。

大戦中、英国の暗号解読活動の中心だったブレッチリーパークの敷地内にある同博物館関係者がＢＢＣに語ったところでは、
博物館研究者は、ネット競売に「電報の機械」として販売されているのを見つけ、英南東部サウスエンドに出向き、物置小屋の床にがらくたに囲まれ置かれたテレプリンター（電信印刷機）に似た暗号機を確認。
売値９・５ポンド（約１５００円）のところ、１０ポンドで落札。「ローレンツ」と判断した。

ナチスの暗号では史上最強とされた「エニグマ」が有名だが、さらに大きく複雑に戦略通信用にしたのが「ローレンツ」だった。

ブレッチリーパークでは天才数学者、アラン・チューリングらの努力で「エニグマ」を機械式解読機「ボンベ」で解読したが、
さらに難解な「ローレンツ」解読のため１９４３年、世界最初のコンピューターとされる電子計算機「コロッサス」を制作、解読にあたった。
暗号機はモーターが紛失しており、同博物館は代用部品を探して復元する。

http://www.sankei.com/world/news/160601/wor1606010031-n1.html

「エニグマ」より複雑なナチス暗号機「ローレンツ」、英国の納屋で見つかる 研究者が1600円で落札

「エニグマ」より複雑なナチス暗号機「ローレンツ」、英国の納屋で見つかる　研究者が1600円で落札