涼しくなるために、誰か怖い話を…

244 ：：2019/08/19(月) 00:24:00.76 ID:8v+Esv7y0.net

40年くらい前、当時健在だった婆ちゃんが今で言う終活のため近所のお寺さんの墓を買ったので皆で見に行って記念撮影をした
俺ら孫たちと従兄弟計4人のガキがまだ誰も入っていない墓の前でいい笑顔をキメてる写真は他の思い出と一緒にアルバムに貼られた。撮影者はたぶん父ちゃん（オカルト否定派）だったと思う

ところで俺の妹はガキの頃、締まりの悪い水道の蛇口から落ちる水の音で眠れないほど無駄に神経質だった（今は部屋に蟻がいようがGがいようがお構いなし）
その妹が「この写真は嫌」と言うようになった
見えないものが見えるとされる年頃、誰もが子供の戯言と信じて疑わず放置を続けていた

そんなある日、母方の婆ちゃんが都内から遊びに来てくれた
婆ちゃんと言ってもモダンでおしゃれ、いつも同じ香水を付けていたのを覚えている
その婆ちゃん、オカルトものが大好き
早速妹が例の写真を見せると「私、そういうの好きだからこの写真ちょうだい」と言って土産に持って帰っていった
これで怖がりの妹も安心するかな…と思いながら一週間後、モダン婆ちゃんから連絡が来た
普通なら適当に子供を納得させて写真は処分するのだろうが、何とわざわざ拡大してもらったのだという

楽しげに笑う俺らの背後
墓の向こうに見える木々の隙間隙間に
顔、顔、顔
10数人の無縁仏がこちらを見てた