宮城の引きこもり中学生カナちゃん、人生初の修学旅行で韓国へ　旅費は募金で調達

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カナちゃんは日本の宮城県気仙沼市に暮らす15歳の少女だ。
他人と何かを共にすることに恐れを抱く社会対人不安障害があるため、通常の学校生活が難しい、いわゆる引きこもりと呼ばれる生徒だ。
そんなカナちゃんが同じような境遇にある同い年の4人と共に来月15日、生まれて初めて修学旅行に向かう。目的地は韓国だ。
経済的にも貧しい子どもたちが修学旅行に向かうということで、地域社会がクラウドファンディングを通じて旅費を募った。

カナちゃんをはじめ、引きこもりの若者11人の世話をする地域団体「フリースペースつなぎ」がプロジェクトを進めた。
団体代表である中村みちよさん（51）の普段からの願いは、子どもたちに修学旅行の思い出をつくってあげることだ。
今年3月、カナちゃんが社会対人不安障害のため学校での修学旅行を諦めたことで、同プロジェクトの準備に取り掛かった。
旅行先の決定は速やかだった。韓国のアイドル歌手が出演するDVDを見るたびに目がきらきらと輝くカナちゃんに「旅行に行くならどこがいい」と聞くやいなや「韓国」という返事が返ってきた。

今回一緒に参加する10代の5人（女子3人、男子2人）は全てBTS、TWICE、BLACKPINKの熱狂的なファンだ。
問題は旅費だった。5人の子どもとこれらの子どもたちを世話する4人の大人の航空チケット代や宿泊費などをどうやって賄うかが問題だった。

そこでクラウドファンディングサイト「Readyfor」で8月の1カ月間にわたって旅費を募った。
期間内に目標額（100万円）を満たすことができなければ、プロジェクトは白紙化される状況だったが、こうした事情が地域のメディアなどを通じて報じられたことで、支援が殺到した。
その結果、124人が参加して目標額を上回る101万6000円を募ることに成功した。駐仙台韓国総領事館では、子どもたちにソウル観光のパンフレットと記念品を渡した。

準備は日に日に進められている。往復の航空券も予約し、鍾路区仁寺洞のホテルも予約した。
3泊4日のスケジュールも組んだ。日程の2日目には韓国国内のある青少年代案学校（オルタナティブスクール）を訪れて韓国人生徒たちと交流する。
午後にはソウルの遺跡を訪れ、ソウル市庁も見学する。
ソウル市は、子どもたちに記念品を贈呈する計画だ。翌日には子どもたちが各自計画を立てて行動する「自主研修」も行われる。
子どもたちが社会に対して恐れを抱かないように計画されたスケジュールだ。

中村みちよ代表は「最近のような状況で韓国に行くことに対して心配する声もあったが、韓国総領事館を訪れて話を聞いたところ安心して送れると思った。何よりも子どもたちが本当に行きたがっている」と笑みを浮かべる。

最近では、韓国語、韓国文化、韓国の歴史の勉強に余念がない。生徒たちの旅費を出してくれた124人の寄付者には、お返しとしてプレゼントが贈られる。
子どもたちが直接書いた感謝の手紙、韓国の歴史や文化、言語などを調査して整理した旅行パンフレット、そして韓国で手に入れた記念品などだ。
カナちゃんが手紙いっぱいに敷き詰めた文字からは、旅行に対する熱い思いが伝わってきた。「学校生活一番の思い出を大切なみんなとつくりたい」

http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2019092780139

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