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母「マンハッタンの横断歩道は赤のとき渡っちゃダメよ」娘「そこ以外は赤でもいいのね」母「」
- 1 ::2020/09/06(日) 12:28:38.64 ID:bB1uR7ex0●.net ?2BP(2000)
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5つ目の決まりは、ある恐ろしい出来事をきっかけにできました。
その決まりとは「横断歩道を渡るときは、ママかパパか、もしくはママが信用している大人と必ず一緒に渡ること」でした。例外は、絶対にありません。
私たちが住んでいたのは、43番通りと2番街の角に位置するアパートでした。ここを通る車の数は少なかったので、私は、前の交差点の信号を無視して渡る(もちろん、左右をよく見て安全を確認してからではありましたけど)こともありました。
普段、紗良には、マンハッタンの横断歩道では、信号が赤のときは決して渡らず、白(日本では青)に変わるまで待つように、口を酸っぱくして言ってあったにもかかわらず、です。
恐ろしい出来事が起こったのは、紗良のお友達のライラちゃんとお母さんの4人で、小学校から歩いて帰宅をしていたときでした。紗良とライラちゃんが前を歩き、私たちはその後ろをおしゃべりをしながら歩いていました。私たちのアパートの交差点の横断歩道まで数
メートルの距離に差しかかったそのとき、突然、紗良とライラちゃんが交差点に向かって走り出したのです。信号はまだ赤です。
すべては一瞬のうちに起こりました。
「紗良!!」
私は、とっさに紗良の名前を叫びました。その声はライラちゃんには届き、ライラちゃんの足は横断歩道の手前で止まりました。
しかし、紗良には届いていません。紗良は、すでに横断歩道の真ん中を走っていました。私は、紗良を追って走り出しました。
私の足が止まったのは、紗良が無事に道路を渡りきった後のこと。数秒後、黄色いタクシーが猛スピードで道を隔てて立っている紗良と私の間を走り抜けて行きました。
もし、タクシーが、もっとスピードを出していて、数秒早く、この道路を通り過ぎていたら…。
もし、紗良が、横断歩道を渡り終えるのが数秒遅かったら…。もし、紗良が、横断歩道の真ん中で転んでいたら…。
ライラちゃんとお母さんは、驚きのあまり呆然と歩道に立ちつくしていました。私はろくろくお別れも言わないまま、途方に暮れている紗良をアパートに引っ張って行き、エレベーターに乗せ、家の中に押し込みました。
「紗良! 何をやってるの!! ダメじゃないの!!」私は激怒していて、ずっと紗良に怒鳴っていました。同時に、私の体は震えていました。涙が止まりませんでした。
「ママ、ごめんなさい。ごめんなさい」と紗良は、激しく泣きながら、小さく怯えた声で一生懸命私に謝っていました。しかし、紗良は私に心臓が止まるような思いをさせたのです。
でも、そもそも私がいちばん悪かったのです。紗良に、マンハッタンだけでなくアパートの前の横断歩道でも、信号を守って渡らなければいけないと教えていなかったのですから。
この日このとき、「横断歩道を渡るときは、ママかパパか、もしくはママが信用している大人と必ず一緒に渡る」という決まりができました。
書き手・ 薄井 シンシア
https://news.yahoo.co.jp/articles/f23669a3e4ee425fbc156fbbb0aad45c6fade6df?page=2
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