免許取って1ヶ月。車カスの18のクソガキ104kmでカーブ曲がりきれず。同乗の娘が全身まひ

特集　事故で娘が全身まひ　父が訴える“不平等さ”　広島
https://news.yahoo.co.jp/articles/4860f0a16f7633edd11b794ca1994640f0444158

　事故で、娘が全身にまひの残る大けがをした父親が、交通事故の被害者が抱えるという「不平等さ」を強く訴えています。事件担当・繁高主税記者のリポートです。

　事故が起きたのは東広島市の市道…。おととし１０月１０日深夜のことでした。

　「１００キロ以上出して、こちらの対向車線にはみだした車は、あちら、のり面を避けようと左にハンドルを切りました。そのあと、ガードパイプにぶつかり、その後、車は逆さになって止まったということです。」（繁高主税記者）

　「あそこに倒れている子がいて。倒れている子は、もう何も言っていませんでしたけど、男の子が『だいじょうぶ？　だいじょうぶ？』って聞いていまして。運転手の子はもうウロウロして、『ごめんな。ごめんな』と言いながら。」（事故現場近くの人）

　起訴状などによりますと、当時１８歳だった少年は、時速およそ１０４キロで乗用車を走らせ、カーブで対向車線にはみ出すなど暴走。縁石やガードパイプに衝突して転覆し、助手席の男子大学生に首の骨を折るけがをさせたほか、後部座席から車外に投げ出された女子大学生には、重度の四肢まひが残る「けい髄損傷」のけがをさせた罪に問われています。

　裁判では、先週、元少年の被告人質問が行われました。

　大学の友人２人を乗せ、車を走らせた元少年は、免許を取得してからおよそ１か月だったといいます。スピードを出した理由を聞かれると…。

　「交通ルールを軽視し、自分のいいところを見てもらおうとした。」（元少年）

　元少年は、「カーブを曲がり切れると思っていた」と述べた一方、「速度を出そうとしたことは大きな間違いだった」と反省の言葉も口にしました。

　裁判後、取材に応じた女子大学生の父親です。

　「（娘が年を取るにつれ）だんだんどうにもならない現実が迫ってきて、かなり精神的にも肉体的にもわれわれ看護するチームの方もかなり疲へいしているといった状況になります。どうしたらよいか、教えてくださいというしか言葉がない状態です。」（被害女子大学生の父親）

　けい髄を損傷した女子学大生は、全身を思うように動かすことができないため、ロボットを使いながらリハビリをしています。

　父親は、被告人と被害者の間で、「不平等さ」を感じていると訴えました。娘はこれから一生、障害に苦しめられることになります。