【山岳の魅力】日本は「山国」なのに、ロクな山のない県って・・・

ソース：http://www.yomiuri.co.jp/local/yamagata/news/20140820-OYTNT50258.html
山の魅力向上策検討　県、数か年の事業
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　◇方向性巡り初会合

　豊かな山岳資源を観光振興に結びつけようと、県が今年度から「山岳資源の魅力向上推進プロジェクト」に取り組んでいる。
数か年にわたる事業となる予定で、１９日には、プロジェクトの方向性を議論する推進会議の初会合が開かれた。
中高年に加え、若い女性にも登山人気が広がりを見せる中、県内の山岳の魅力をどう高めていくか。息の長い取り組みが始まった。

　県内には、作家の深田久弥氏が選んだ「日本百名山」に鳥海山や月山、飯豊山など６座が選ばれているほか、
朝日連峰や飯豊連峰が雄大な山容から「東北アルプス」の異名を取るなど、全国的にも「名峰」と呼ばれる山が多く存在している。

　ただ、山岳観光地への観光者数はここ数年、１００万人前後でほぼ頭打ち状態。日本アルプスを擁する長野県は
最新のデータの２０１２年度に約４０５万人、北アルプスの玄関口の富山県には約１９１万人が訪れており、集客面で大きく水をあけられているのが現状だ。

　今回のプロジェクトはこうした現状を打破しようと企画された。会議の計２０人のメンバーには、座長に就任した
元ＪＲ東日本役員で観光問題に詳しい清水慎一・立教大観光学部兼任講師のほか、登山用品メーカー「モンベル」の
辰野勇会長や「山と渓谷社」の萩原浩司主幹など全国的に著名な有識者を起用した。県内からも一線で活躍する
山岳や観光の関係者らが多数集まっており、会議に向けた県の意欲の強さが表れた。

　初会合のテーマは「やまがたの山岳資源の魅力と課題」。議論では、「（山岳信仰で名高い）月山の歴史や鳥海山のわき水など、
山の個性をもっと外に発信することが大事だ」（萩原氏）、「神秘的な部分やそれなりの難しさを残していくことで山岳資源の魅力が高まる」
（井上邦彦・飯豊朝日を愛する会副理事長）などの意見が出された。

　今後、情報発信の仕方やロングトレイル、ジオパーク構想などとの連携についても話し合う方針で、清水座長は会合終了後、
記者団に対して、「最終的にはかなり踏み込んだ具体策を提示したい」と話した。