【それなんてVW？】三井不動産&旭化成「横浜の傾いたマンション、偽装したのは下請けの担当者1人」

　三井不動産グループが販売した横浜市都筑区のマンションが傾いている問題で、旭化成は１５日、子会社「旭化成建材」（東京）が下請けとして基礎のくいを打ち、
一部で虚偽データを使ったことを受け、同社がくい打ちを施工した全国のマンションや商業施設などについて、
保管している過去のデータを調査する方針を明らかにした。対象は最大で約３千棟に上る可能性があるとしている。

　旭化成建材は横浜のマンションで工事の際、一部データの取得に失敗したため、他のデータを転用したという。
　旭化成建材は当面の措置として傾いた建物の補強、改修をする方針。

　旭化成は社内に調査委員会を設置、原因の究明と再発防止に当たることにしており、最終的な対応は調査結果を受けて判断する。
補強、改修費用は全額、旭化成建材が負担する。旭化成建材は「（事業主の）三井不動産レジデンシャル、（施工主の）三井住友建設と協力の上、しかるべき対応をしていく」としている。

　旭化成によると、くい打ちの際には強固な地盤に届くかどうか確認するため、１本ごとに掘削した土の抵抗のデータを計測し、元請け会社に報告する決まりになっている。
しかし担当者の説明では、データの印刷を忘れたり、印刷した紙が雨でぬれて読めなくなったりするミスが相次ぎ、
４棟で構成するマンションで使われたくい計４７３本のうち３８本でデータ取得に失敗した。

　そのため担当者は他のくいのデータを使い回し、虚偽のデータを三井住友建設に報告していた。
　傾いている１棟では１０本のデータ取得に失敗。このうちの８本が強固な地盤に届かなかったり、打つ深さが不足したりしていたことが判明した。
旭化成建材は他の３棟のくいも調べる。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2015/10/15/kiji/K20151015011325070.html