文化庁の「全面的」京都移転が決定！　安倍総理が推進する地方創生のための省庁移転第１号

文化庁京都移転が決定　政府の創生本部、数年内「全面的に」

　政府の「まち・ひと・しごと創生本部」（本部長・安倍晋三首相）は２２日、文部科学省の外局である文化庁を京都に「全面的に移転」すると明記した政府機関の地方移転の基本方針を決定した。
政府が進める省庁移転の第１号。数年以内に外交や国会対応など一部業務を東京に残し、文化財保護など大半の業務を京都に移す。
決定に際し、首相は「地域に仕事と人の好循環を作り出し、東京一極集中を是正する重要な施策。地方創生に効果をもたらすよう努める」と述べた。

　地方が移転を求めた７省庁のうち、徳島県の消費者庁と和歌山県の総務省統計局は８月末までに可否を決定する。
観光庁と特許庁、中小企業庁、気象庁は対象外とし、地方移転を見送る。２２の研究機関や研修機関で計４９件の移転も盛り込まれたが、大半が一部移転で、２００件を超す地方側の要望の２割にとどまった。

　基本方針によると、文化庁の京都移転について「文化財が豊かで伝統的文化が蓄積しており、文化行政のさらなる強化が期待できる」と評価。
国宝、重要文化財の現場に近く、文化財関係業務への効果が大きいとした上で、文化財を活用した観光振興や国際発信力の向上も期待できるとした。

　外交や国会対応に関わる部署の移転は「現在と同等以上の機能が発揮できることが前提」との理由で東京に業務を残す見通しだ。

　今後、政府内に文科省と内閣官房、京都関係者による協議会を設置し、具体的な移転部署や東京の事務体制、移転経費などを検討する。テレビ会議を使った実証実験も行う。
日本芸術文化振興会など文化関係の３独立行政法人の移転可否を含め、８月末までに概要をまとめ年内をめどに正式決定する。

　文化庁移転に関し、石破茂地方創生担当相は記者会見で、東京に残す機能は限定的になるとして、文化庁長官を含め「ほとんどが（京都へ）行く」と述べた。
馳浩文部科学相は「文化政策が科学技術や研究開発に貢献する度合いは高い。京都で新たな発想、発見に寄与してほしい」と期待を示した。

http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160322000063

文化庁移転決定を祝う看板が設置され、除幕式で祝う関係者ら（京都市中京区・市役所）
http://www.kyoto-np.co.jp/picture/2016/03/201603221232560322-ea1.jpg

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