DJなんて誰でも出来るよな

「音楽ファン増やしたい」
　レコードを自在に操作したり曲をつないだりして独自の音楽を生み出すディスクジョッキー（ＤＪ）の腕を競う
「レッドブル・スリースタイル」の国内大会で、小山町の会社員、ＹＯＵ?ＫＩさん（３４）＝本名・渡辺優樹＝が優勝した。
歴代優勝者はクラブの多い東京など大都市を拠点にしており、県関係者の優勝は初めて。
１２月、チリで開かれる世界大会に日本代表として出場する。

　大会は２０１０年から毎年開催されている。今年の国内大会には百数十人が応募。
ビデオ審査で選ばれた６人が大阪・梅田での決勝に臨み、１５分間に「ヒップホップ」「ソウル」など３ジャンル以上の曲を操った。

　審査は、世界大会の優勝経験者らが「創造性」「選曲」「スキル」「ステージ映え」「会場の盛り上がり」の５項目を採点した。
渡辺さんは開催地を意識し、「ホンワカパッパ」で知られる吉本新喜劇のテーマ曲を含め約４０曲を披露。
「センスのいい選曲で、会場を最高潮に盛り上げた」と評価され、初優勝した。

　ＤＪに関心を持ったきっかけは、日大三島高生のとき、兄基樹さん（３７）がターンテーブルを操作していたことだった。
日本大在学中の２００５年、プロのＤＪとして全国で活躍する御殿場市のＡＺＵＳＡさん（４９）＝本名・小林亜緑（あずさ）＝と
イベントで出会い、指導を受けるようになった。
実力を伸ばし、現在、毎週末のように全国各地のクラブで腕前を披露している。

　渡辺さんは「これが３回目の挑戦で、大胆にやろうと考えたのがよかった。
世界一を目指し、静岡に音楽ファンを増やすきっかけにしたい」と意気込む。
小林さんは「他の大会は技術競争になりがち。この大会は来場者を楽しませる点も重視し、本物のＤＪが選ばれる。
優勝は画期的で、お客さんの年齢、表情を見て選曲を工夫する日ごろの取り組みが発揮された」と喜ぶ。

　２人と公私にわたって交流するラジオディレクター、島貫祐吏さん（３８）は８月２０日午後６時からＦＭラジオ「Ｋ?ｍｉｘ」で
渡辺さんの人柄などを紹介する。
「曲のつながりが非常に滑らかで安心して聴くことができる。県民にライブの魅力を再認識させる機会にしたい」と話す。

http://mainichi.jp/articles/20160729/ddl/k22/040/184000c