中国の民主化運動の象徴的な存在で、服役中にノーベル平和賞を受賞し、１３日に死去した
作家の劉暁波氏について、中国政府は「中国の法律を侵し、有罪判決を受けた人物だ」と強調し、
国内外で劉氏を評価したり、追悼したりする動きが広がることに警戒を強めています。
中国の作家の劉暁波氏は、共産党の一党支配を批判するなどして有罪判決を受け、
服役中にノーベル平和賞を受賞しましたが、末期の肝臓がんを患って、１３日、東北部・瀋陽の
病院で亡くなりました。
劉氏が死去したことを受けて、中国外務省の耿爽報道官は１４日、国営の新華社通信を通じて
コメントを出し、「劉氏は中国の法律を侵し、有罪判決を受けた人物だ」と強調しました。
また、海外から劉氏を評価し、追悼する声が相次いでいることについて、「劉暁波氏の扱いは、
中国の内政問題であって、外国は不適切な発言をする立場にない」として、けん制しました。
一方、中国版ツイッターの「ウェイボー」では、劉氏の死去のあと、「劉暁波」、「劉さん」
「暁波」といった名前のほか、劉氏の信念として知られる「私には敵はいない」という言葉も
検索できなくなっています。
劉氏は中国共産党の一党支配を批判し、繰り返し民主化を訴えていただけに、中国政府としては、
国内外で劉氏を評価したり追悼したりする動きが広がることに警戒を強めています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170714/k10011058471000.html