【沖縄タイムス】京都大学が爆破される夢をよく見る…学内でのタテカン規制は言論弾圧　本当にひどい

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ここのところ私の通う京都大学が爆破される夢をよく見る。寝起きがすこぶる悪い。
学内での表現活動への一方的な規制、寮からの学生の追い出し、抗議する学生への圧力。京大のはらむ問題にかなり私自身フラストレーションがたまっているのかと憂いてしまう。

こんなことを書くとまた「この木が邪魔なんだ！」とか叫びながら正門のクスノキを切り倒す夢でも見てしまうのだろうか。フロイトが言うよりもよっぽど、夢というのは人間の内面を直接映し出すものなのかもしれない。

話を戻そう。最近の京都大学、本当にひどい。

先月１２日、３人の京大生に無期停学処分が出た。処分内容は立て看板を作製、（大学が「不審者」と一方的に言っている）一般人を警察に通報したことに抗議したなど。

そして新たに一人の学生が処分を下されそうになっている。通告書を見たのだが衝撃的な内容だった。以下、原文ママ一部抜粋する。
「工作物（アニメキャラクターの像）及びその説明書きの自立式立て看板を本部構内に持ち込み（略）『希望の～はな～、繋いだ～絆～が』と大声で歌ったこと」、「構外に出るように通告するも『俺達は止まれねーからよ』と発言」。

書き起こしながら「こんなの漫画の話だろう」と思うほどだが、冗談ではなく現実に起こっていることだ。

この処分は異例中の異例だ。今回の４人は反社会的な行為をしたわけではない。教育機関であるはずの大学が憲法で定められた「思想・良心の自由」、「表現の自由」、「集会の自由」の保障もせず「学生の本分を守らない」として恣意的（しいてき）な処分を乱発している。そんな由々しき事態が起きているのだと私は思う。

しかし当局の専権的な態度以上に、何よりも私が憤りを覚えるのは、この処分問題を風化させてしまいかねないのが、私を含めた今の学生の「心情」だということだ。

正直に言うと処分が次々と起きるのを見て、私はタテカン作りをやめようかと一瞬でも思ってしまった。これを書きながらも「当局批判の語調を弱めようか」、「両親にこれ以上心配をかけられない」など不安がつのる。
他の京大生も、当局に盾突けば就活に響くのではとか、進学ができないかもしれないと思うだろう。

でも、もしここで一人でも多くの人が「おかしい」と声を上げなければ、この処分問題はともすれば「例外」とか「単なる他人事」で終わってしまうだろう。
そうなると当該学生らを孤立させてしまう。私にはそれがとても恐ろしいことに感じる。　　

規制された表現、批判が封殺される場。『彼らが最初共産主義者を攻撃したとき』の詩を思い出す。
処分問題はすでに私の身に起こっている、それほどの危機感がある。ここでおかしいと思いながらも何も言わず我慢をするという人間ではありたくない。
被処分者を助けるための声を上げること、それが何よりも私自身を、行き過ぎた言論の封殺から守る最善手だと思う。（作家）

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/480592
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【沖縄タイムス】京都大学が爆破される夢をよく見る…学内でのタテカン規制は言論弾圧 本当にひどい

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