【※タイトルママ】中国共産党100年祝うラップ曲、不評だったYO! [朝一から閉店までφ★]

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100組のアーティストを15分の曲に詰め込んだ愛国的プロジェクト、記念日までもたず

By Eva Xiao
2021 年 7 月 2 日 12:41 JST

　【香港】中国共産党創設100周年で、すべてのクールな若者たちを興奮させるにはどうすればいいのか。

　ラップやヒップホップのグループを100組集めて15分の曲に詰め込めばいいと考え付いた者がいた。歌詞の内容は当然、中国の成果をたたえ、反中国勢力を批判するものだ。

　「俺たちは銀行に金がある、俺たちの兄弟は最高にかっこいい」という歌詞が、「チャイナ・ライジング」という英語のコーラスへとつながっていく。

　しかし共産党の忠実な支持者の間でさえも、このラップは不評だった。派手な音響効果で演出されたこの曲は、巻き起こる批判の中で、7月1日の100周年記念日を待たずに消えていった。あるリスナーは、ソーシャルメディア上で「こんな目に遭うのは1度で十分」とコメントした。

　中国政府は近年、ラップに厳しい監視の目を向けている。ラップには反政府的傾向を助長する力があると懸念しているからだ。2018年には、少なくとも2人のヒップホップ・アーティストがテレビ番組を降板させられた。それは、共産党の価値観と相いれない内容を標的とした、業界全体の浄化の取り組みの一環だった。

　その一方で中国は、共産党に対する若者の親近感を高める手段として、ラップを利用しようと試みてきた。

　「孫悟空は西へ、伝説の竜は空へ、中国の奇跡の時が来たことはみんな知っている」。2019年の全国人民代表大会（全人代）の期間中、こんな歌詞のラップ動画が国営メディアで流れた。国営メディアは2年連続で、全人代を盛り上げるためにラップ曲を作った。

　カール・マルクスでさえもラップの題材に取り上げられた。2016年には「マルクスはポスト90年代の若者だった」と題した曲が国営メディアで宣伝された。19世紀のドイツの哲学者を、流行に敏感な中国のミレニアル世代と結び付けようとする取り組みだった。

　深圳市のエンターテインメント企業「嘻哈融合体（ヒップ・ホップ・フュージョン）」は、共産党100周年の盛大な祭典のために、国内で最も愛国的なラップグループ100組を集め、「100％」と題した曲をレコーディングした。

　曲の中でラッパーたちは、政治的に正しい言葉を並べ立て、習近平国家主席お気に入りのスローガン「中国の夢」や、習氏肝いりの「一帯一路」構想を引き合いに出した。外国の敵対勢力、とりわけ先進7カ国（G7）は、敵意を感じさせる存在として取り上げられた。

　苦境に陥っているアント・グループのモバイル決済プラットフォームも取り上げられた。あるグループは「100％」の中で、「アリペイの誇りは既に世界を、全ての場所をリードしている」とラップした。

　中国南西部出身の国家主義的なヒップホップアーティスト、CD Rev（天府事変）は2016年、中国共産主義青年団が支援した「これが中国だ」というシングル曲の発売で有名になった。この曲は食品の安全をめぐる騒動や腐敗した政治家の問題を、何事も経験だと言わんばかりの楽観的な視点で取り上げた。「この国にはどうにかしなきゃいけないこんなひどい事があるけれど、俺たちは前に進んでるし、こうした事が二度と起こらないようにしようとしている」

　CD Revは「100％」の中で、「I say China No. 1」と英語で歌っている。

　しかし、「100％」がヒットチャートで1位になることはなく、共産党創立100周年を前に姿を消した。嘻哈融合体はコメントを差し控えた。

　「100％」が6月20日に中国の音楽配信サービス、網易雲音楽でリリースされた後、インターネット上にはその崇高な意図を称賛する一方で、100組のラップグループを1曲に詰め込むアイデアをこき下ろすコメントが相次いだ。

https://jp.wsj.com/articles/for-its-100th-birthday-chinas-communist-party-gets-a-bad-rap-11625197283

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