カンボジアで日本人ホームレスが“時の人”に！支援を訴える投稿相次ぐ

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【アツいアジアから旬ネタ直送　亜細亜スポーツ】
カンボジアの首都プノンペンで、日本人ホームレスが見つかり“時の人”となっている。
地元女性ニタ・カシノさんはさる１１日、王宮そばの寺院ワット・ボトム前で、日本人らしき男性が行き場のない様子で座り込んでいるのを発見。カタコトの英語で話し掛けると「現金とパスポートを盗まれ、帰国できない」と答えたという。
さらに話を聞くと、男性は「クボタ・ケン」と名乗り、福岡出身で年齢は５０代。昨年、ベトナムから陸路でカンボジアに入国したが、新型コロナウイルス禍で出国できなくなり、長期滞在しているうち所持金が尽きてしまったそうだ。
今は街を徘徊して拾ったスクラップを売り、１日２ドル（約２１０円）稼ぎ、屋台料理などで飢えをしのいでいるとのこと。ただ、物価が安いとはいえ、屋台でも一皿１ドル以上するため、満足には食べられない。
しかもクボタさんは寺のトイレそばの路上で寝起きしていると聞き、ニタさんはいたく同情。１２９ドル（約１万３５００円）も出して中国製のスマホを買い与え、「これで日本の家族や友達に連絡して、助けを求めては？」と提案した。
クボタさんは早速、日本の弟や知人らに頼ってみたが、にべもなく支援を断られてしまった。せめて日本へ帰る航空券をと、現地の日本大使館にも掛け合ったが、「こちらも助けてはくれなかった」（クボタさん）という。
そこでニタさんは、コトの顛末とクボタさんの写真をフェイスブックに投稿。するとアッという間に６５００件以上シェアされ、地元ニュースサイトなどでも取り上げられた。
ニタさんには「優しさに感動した」「困った時は日本人もカンボジア人もない。お互い助け合おう」「有志でお金を出し合って航空券を送ったらどうか」などのコメントが寄せられる一方、「日本人は金持ちなんだから、カンボジアでホームレスになるわけがない。投稿はフェイクだ」という指摘も。ニタさんは「それなら寺の前に実際に行ってみて」と反論した。
現地日本大使館のフェイスブックにも、クボタさんの支援を訴える投稿が相次いでいるが、今のところ大使館側の反応はない。
☆むろはし・ひろかず　１９７４年生まれ。週刊文春記者を経てタイ・バンコクに１０年居住。現地日本語情報誌でデスクを務め、２０１４年に東京へ拠点を移したアジア専門ライター。最新著書は「ルポ新大久保　移民最前線都市を歩く」（辰巳出版）。
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